<特集 第5回>  三重県一志郡美杉村 竹原鉱山の鉱物
今回は私の地元、三重県一志郡にある竹原鉱山で産出した鉱物を掲載いたします。

お願い:産地への案内等はお断りいたします。
     すでにこの産地に訪れている方の参考になれば幸いです。



   ○竹原鉱山でのパンニング 2005年8月14日
   ○竹原鉱山採集記 2005年9月11日


<坑口の様子>

昭和43年10月に採掘が休止され現在に至っている。竪坑の深さは80mほどであり,
竪坑より水平に西方向に掘進している。現在は水没している。

<< ゼノタイムの産状 >>

左下の写真はゼノタイムとモナズ石がぐちゃぐちゃと長石中に
存在しています。色調は同じで、区別は結晶系だけとなります。

 

下の写真はごくまれでありますが、ゼノタイムの良い結晶標本です。
いずれも長石中に埋没していたものです。
美杉のものと違い、緑色をしています。右のものは少し黒いですが。
美杉鉱山とは数百メートルしか離れていないのにこうも外観が違うのはなぜでしょう。
 

ほぼ完全な球形に結晶しているゼノタイム


雲母下にできたゼノタイム結晶(左 灰白色  右 黒緑色)
 

<< ジルコンとの共軸連晶 >>
ゼノタイムの結晶にジルコン結晶が組み合わさってできたものです。
先端の茶褐色のものがジルコンです。大きさ 4mm
 

<< ジルコンの産状 >>

最近になって採集できた標本です。これは「ジルコン」という標本をようやく
とることができました。

産状は大きく分けて2種類である。長石中に埋没して結晶するものと、雲母との
境界付近に結晶するものである。
長石中に埋没して結晶しているものはゼノタイムとの区別が少し難しい。
ゼノタイムはへき開があり、ジルコンはへき開がない。
結晶面が見えない場合、この区別方法しか無いと思われる。

また、雲母との境界付近に成長したジルコンは私の知る限り、ほとんどが黄褐色である。
ゼノタイムの場合は灰緑色から黒緑色と色にばらつきがある。
色だけで区別するのは非常に危険だが、竹原鉱山の場合はこの色による同定でも
なんとかなりそうである。割れ口がある場合はへき開の有無で決定する。

少しルーズですが両錘?。長さ13mm 40mmもあるモナズの隣に曲がったジルコン結晶。

雲母より結晶した黄褐色のジルコン

砂鉱をパンニングして得られた黄褐色のジルコン


<< モナズ石の産状 >>
ゼノタイムと同様に長石中に埋没して産します。
下の写真は比較的大きなモナズ石ですが、面白いことに先が細くなっています。
成長過程があらわされているのでしょうか。片一方は約12mmもう片方は約2mmまで細くなってます。
このような結晶、案外多いです。
一抱えもある長石の塊から割取ったので、ヒビが入ってしまいました。
色も黄褐色で、美杉鉱山の真っ黒いモナズ石とは大違いです。

 

(左)紅い長石には緑色系の少しルーズなモナズ石、ゼノタイムと共に結晶。
(右)白い長石には黄〜茶褐色、本来のモナズらしい色をしています。近くにはジルコンが出ることがある。
あくまで私の主観ですが。

 

<< 柘榴石の産状 >>

柘榴石の良い結晶が採取できました。竹原鉱山ではなぜか柘榴石があまり見当たりません。
今回、比較的よい標本を見つけることができました。
先のモナズ石の一抱えもある母岩についていました。